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唾液分泌がストレス発散につながる  2010年7月1日 木曜日

泣いた後に気分がさっぱりするのと同様に、食べて唾液が分泌されるのもストレス発散につながります。

「咀嚼」は精神衛生上でとても大切     

 皆さんの中にも、悲しくて思いっきり涙を流した後に、爽快なさっぱりした気分を感じたご経験のある方は多いでしょう。これは、副腎で作られたコルチゾールというストレスホルモンが涙の中に放出され、悲しみのストレスを弱めるのが一つの理由です。

 実は、お口の唾液にも同様の物質が含まれ、ストレス発散に効果を発揮します。唾液分泌を促進させるものとして、会話や食事が挙げられますが、ストレス発散法として、「おしゃべり」や「食べること(時には、ヤケ食い!)」が常に上位に来るのにも納得ができますね。しっかりと咀嚼して食べると空腹感が満たされやすくなりますし、脳の中の満腹中枢が刺激されていくのは心地よいものです。食欲を満たす食事というのは栄養面だけでなく、精神衛生上でもとても大切な行為なのです。

 さて、咀嚼は単に食べ物をかみ砕いて唾液分泌を促進させるだけでなく、脳の血流を増加させて活性化させる効果もあります。これは、高齢者の認知症予防でも注目されており、たとえ入れ歯(義歯)であってもしっかりした咀嚼を習慣付けると、認知症になりにくいことが報告されています。認知症のリハビリで行う細かな手作業よりも、顎でかむ動作をする咀嚼のほうが、効果が大きいというデータもあります。

 若い読者世代の皆さんには「まだ先の話」と思われるでしょうが、若いうちから十分に味や風味を味わう咀嚼を心掛けておくことが大切です。20代―30代の時の食生活の影響が、中高年になったときに高血圧や糖尿病といった生活習慣病へと導きますから、頭の老化を防ぐ意味でも今のうちからよくかむ食事の習慣を持ちましょう。

歯を失う=脳への刺激が弱まる                                                       

 では、咀嚼と脳の密接な関係で身近な例を挙げましょう。例えば、貝のアサリを食べていて小さな砂利があれば、お口は敏感に反応し、歯が欠けないようにかみ合わせの力を瞬時に弱く調整します。これは、お口の情報が神経を通じて脳に伝わり、瞬時に咀嚼の動き・力加減をフィードバックして調節する、絶妙な神経ネットワークの効果です。当然、歯の数が多いほどネットワークは多くて複雑になり、脳も活発に刺激します。

 ですから、歯を失うことは、脳への刺激が弱まることを意味します。現に、歯の数の減少と認知症の進行の関連性の報告もあります。歯を失う最大の原因は歯周病であり、虫歯と合わせると過半数を超えますが、その予防には何より「歯磨き(口腔ケア)」ですよね。

 仕事で忙しい皆さんも、合間のちょっとした息抜きにガムをかんでみて下さい。ミントの清涼感だけでなく、咀嚼の顎の動きによって唾液分泌が促進され、リラックスした気持で気分転換できると思います。しかも、疲れたアタマもほぐれて活性化されますから、何か新しいアイデアがひらめくかもしれませんね。

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